老後の住まい探し 安心、納得の4ステップ
安心と納得の老人ホーム、介護施設選び
昨今ますます多様化する高齢者向けの住まい。
老人ホームを探そうとしても、何から手を付ければいいのか、
見当が付かない人が多いのではないでしょうか。
後悔の無い老人ホーム選びをするには、何を考え、どのように探し、どこを選べばいいのか。
詳しくわかりやすい選び方4ステップで、最適の老後の住宅を見つけましょう。
ステップ1.どんな生活を希望するか考える
今後の余生をどう過ごしていきたいか考える際に、最初に必要なことは、
ご自身のお体の状態や家庭環境、経済状況などを把握し、
これからどのような生活を送っていきたいのか考え、
今の生活に足りないもの、不便を感じること、不安を覚えることなどを、
整理して、まずは理想とする生活を考えてみましょう。
ステップ2.ご希望や条件の優先順位を整理する
大小たくさんの希望があり、そのすべてを満たす施設は、なかなか見つかりません。
なので、特に譲れない条件や最も優先する事、反対に妥協できる点などの、
優先順位をはっきりさせておくことは、とても大切です。
施設にしっかりと希望を伝えられるようになり、望まない施設に入居してしまう可能性を
減らすことができるので、よりベターな施設を見つけやすくなります。
ステップ3.希望する施設の種類を知る
現在の高齢者向け住宅には、公的施設や民間経営の施設など多くの種類があり、特徴も様々です。
数多くの選択肢の中で、自分にあった施設を見極めることが重要になってきました。
ここでは高齢者向け住宅の種類と特徴を紹介します。
希望や条件を照らし合わせながら、最適な住まいをチェックしましょう。
自立の方向けの住宅
・シニア向けマンション…自立のうちに入居する高齢者仕様のバリアフリー分譲マンション。
スタッフや看護師が常駐し、食事や家事サービスがついてくる住宅。
【メリット】高齢者向けの設備やサービスが充実している。資産になる。
【デメリット】購入費が高額。重介護度になると住み替えが必要になる場合も。
≪ 入居費用:数千~数億円 月額費用:数十万円 ≫
・シルバーハウジング…バリアフリー化された公的賃貸住宅。
自立した60歳以上の高齢者が安心して暮らせるように、生活支援員が駐在している施設。
【メリット】月額費用や入居金が安い。
【デメリット】自立者しか入居できない。施設が少なく待機者が多い。
≪ 入居費用:0~数十万円 月額費用:1~10万円 ≫
・軽費老人ホーム(ケアハウス)…軽介護の人が入居する公的老人ホーム。
60歳以上で自立して生活するには不安な方や、家族の支援を受けるのが困難な人が対象の施設。
【メリット】料金が安い。介護度が上がっても住み替えなくてもいい場合が多い。
【デメリット】入居金は必要。入居待機者が多い施設が多い。
≪ 入居費用:0~数十万円 月額費用:所得に応じて5~15万、介護費別途3万程度 ≫
自立から要介護の方も入居できる施設
・介護付有料老人ホーム…多くの人がイメージしてる老人ホーム。
特定施設入居者生活介護の指定を受けて健康管理、掃除、洗濯、食事、入浴、排せつなどの介護サービスを提供。
原則65歳以上の介護が必要な方のための居住施設だが、自立でも入居できる施設もある。
【メリット】介護費用が一定なので、ちょっとしたことでも頼みやすい。
【デメリット】外部のサービスを利用できず、使わなくても費用はかかる。
≪ 入居費用:0~数千万円 月額費用:15~40万円 ≫
・住宅型有料老人ホーム…生活支援サービスを受けて自由に暮らせる施設。
外部の訪問介護・看護を受けることで、日常生活に必要なサービスを受けることが出来る施設。
【メリット】自由に外部サービスを選択できる。設備、サービスの選択肢が多い。
【デメリット】介護保険の上限を超えると自費負担。住み替えが必要になる場合もある。
≪ 入居費用:0~数千万円 月額費用:10~30万円 ≫
・サービス付き高齢者(サ高住)…見守り・生活相談が出来る常駐スタッフがいる賃貸住宅。
食事サービスや外部の介護サービスを利用してマイペースに暮らせる住まい。
【メリット】自由度が高い。住み替えもしやすい。充実した介護がある施設も多い。
【デメリット】介護・看護は外部サービスとの契約が必要。住み替えが必要になる場合もある。
≪ 入居費用:0~数千万円 月額費用:10~30万円 ≫
介護認定を受けた65歳以上が対象の介護施設
・特別養護老人ホーム(特養)…要介護3以上の常に介護が必要な方向けの公的老人ホーム。
在宅介護が困難な重度の要介護者が生活する施設。人気が高く1年待ちの施設もある。
【メリット】入居金が無く、比較的低額で終身の利用が可能。
【デメリット】相部屋が多く、プライバシーが確保しにくい。待機者が多い。
≪ 入居費用:なし 月額費用:5~15万円 ≫
・介護老人保健施設(老健)…要介護1以上の方が介護とリハビリで在宅復帰を目指す施設。
病院と自宅の中間的な役割をもつリハビリを提供し自立生活を目指す方の施設。
【メリット】医療ケアやリハビリの体制整っている。
【デメリット】終身利用が出来ず、入居期間が決まっている。出来ない医療処置もある。
≪ 入居費用:なし 月額費用:5~15万円 ≫
・介護療養型医療施設…療養を目的とした介護保険適用の病院。
医療処置が必要な方や長期療養が必要な方が入所する施設。
【メリット】看取りを含めた医療ケア、介護の体制が整っている。
【デメリット】施設数が少なく、公的施設の中でも費用は高め。
≪ 入居費用:なし 月額費用:6~17万円 ≫
・グループホーム…認知症の診断を受けた、要支援2以上の方が家族のように暮らす施設。
認知症の高齢者が少人数で共同生活を行い、状態の維持・改善に取り組む施設。
【メリット】アットホームで機能訓練やレクリエーションが充実。
【デメリット】医療依存度が高い方は入居できないことがある。
≪ 入居費用:0~数十万円 月額費用:10~20万円 ≫
ステップ4.資料を比較して、見学・体験入居する
希望する施設や住まいの種類に目処がたったら、該当の施設に関する情報を集めましょう。
まずは、気になる施設の資料請求を行い、パンフレットを取り寄せて比較検討してみましょう。
パンフレットには、施設の特長、運営方針、交通アクセスや住所、施設の概要となる居室数や面積、
共有設備や居室設備、開設年月日、提供するサービス内容や様子がわかる写真などが載ってます。
パンフレットを見れば、事前に施設や老人ホームの雰囲気や料金も知ることができます。
つぎに、資料を見て「いいな」と思った施設を実際に見学してみましょう。
介護の充実度や食事の内容、レクリエーションの内容、施設スタッフや施設長の人柄なども
見ることができるため、なるべく複数の施設の見学をすると良いでしょう。
最後に、「入りたい」と思う施設を決めたら、本契約する前に体験入居をしてみましょう。
特に問題がなければ、原則としてそのまま入居出来ます。
見学ではわからない点も確認できることが多くありますので、最終チェックを行い、
希望と条件を満たした「終の棲家」で、理想の余生を過ごしましょう。